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手紙 ~湾の森より  wannoki.exblog.jp

この頃は、Instagramにいます→https://www.instagram.com/harubaum/(春バウム)


by 春バウム トリ
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ひまわりの記録

 春から夏にかけてのひまわりの成長記録です。

 はじまりは、まだ寒いころでした。
 真夜中に、ひまわりに救われるというストーリーの映画を観たのがきっかけで、ひまわりを育てよう!と思い立ちました。

 その後、偶然にも《はるかのひまわり絆プロジェクト》というのを知り、配布開始の四月一日にさっそく申し込みしました。折り返し送られて来た《はるかのひまわり》のタネをその日のうちに蒔き、フタバが土から顔を出したのが、種蒔きから八日後の四月十二日でした。
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 芽はぐんぐん育ち、葉の数が増えていき、見ていて楽しかったです。
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 ふしぎだったのは、場所によって育ち方が大きく違うこと。
 ベランダは南向きで、日当たりは良すぎるほどよいのだけど、眺めているうちにふと、一番東にあるのが群をぬいてよく育っているということに気がつきました。
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 それで、東の端っこに一鉢移動させてみると、こんどはそれが一番育ち始めました。
 小さいベランダですので、東の特等席は二席限定で、残りのもう一席は、私から期待の視線を浴びているダイダイの鉢のものでした。
 
 そういえば薔薇も、以前地植えで育てていたアイスバーグなどは、その名の通り真っ白なのだけど、冬の朝に太陽の光を受けているときにはほのかに薄紅がかってみえて、薔薇が嬉しそうにしているように見えていました。
 植物は、朝陽が好きなのでしょう。ひまわりを見ていて勝手に確信しました。人間も朝陽を浴びるといいのかもしれません。
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  てっぺんにあるのはつぼみだ、とはっきり自信が持てたのが六月一日でした。
  なにしろひまわりを育てるのは四十年ぶりですから、どんなだったか忘れていました。

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 この時には私よりも高くのびていました。植木鉢の底上げがありますから、ほんとうは私よりちょっと小さいくらい?
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 植木鉢ゆえの水やりの難しさもありました。
 暑い季節になったら、陽が落ちてからと早朝の水やりが一番いいのだけど、その両方に水やりしても、風の強い日などはカラカラになるようなのです。
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 一度は、つぼみがうなだれてしまっていて、びっくり。小雨が降っているからとゆだんしていたのです。あわてて水分補給させたら、数時間後には頭をもたげました。あの時は安心しました。

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 さあ、こんどは台風です。
 ただの風の強い日にも、うなだれたり折れてしまわないかと心配だったのに、このひょろりとしたひまわりは、台風には勝ち目はないように思いました。

 ところでちょっと脱線。
 この頃私は、『きげんのいいリス』という本を読んでいました。静かに笑えるし、哲学書のようでもあります。子ども向けのような大人向けのような種類のユーモアがつめられた本でした。
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 さてお話はひまわりに戻りまして。
 実は、ひまわりのタネは二十粒蒔きましたが、発芽したのが半分ほど。成長には大きな差があって最後まで順調に育ったのが三本。そのうち一本は強風で折れて、のこっているのがこの二本だったのです。
 たった二本になってしまったという思いと、二本が大きく育ったという嬉しさがありました。それから、もっとたくさんあったら台風のとき家の中に取り込むことが出来なかったでしょうね……と台風のときに気づきました。地植えのひまわりはもちろん家に取り込めないけれど、鉢育ちのひまわりは、地植えひまわりよりもひょろりと育つのだと思うんです。だからきっと折れやすい。
 
 台風の真夜中、すっかり忘れていて、玄関で背の高い何者か、に遭遇した時はぎょっとしました。
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 そして、なんとひまわりちゃん、台風で家に避難している日の朝に開花しました。目が覚めたら空がなかったなんて、ひまわりはどう思ったでしょう。
 この朝は、雨の予報に反して、青空でしたので、急いでベランダに戻しました。
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 花開いたあと、花びらが乾燥してきれいでした。この筋書きは、なんとなくほかのひまわりと違うような気がします。はたしてタネは出来るのでしょうか。
 このあと花がらの横に小さなつぼみが出来て、こんな小さいのに咲けるかと見守っていましたが、ちゃんと咲きました。咲いた日、二度目の台風が来ました。
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 それから、結構長く咲いています、この小さなひまわり。今も。
 これからどうなるのか見守っています。
 
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# by wannotomarigi | 2018-08-05 11:39 | こんなまいにち

海と森のkamenos

 
 kamenos
 正式名称は、創造空間kamenos。
 カフェじゃなくて創造空間、とオーナーは言います。

 とにかく、気に入っていてよくコーヒーを飲みに行きます。
 コーヒーを飲みに行くふりをしてよく行きます、が正しいかも。

 初めて行ったのは、一昨年の三月。魚見桜の咲く頃でした。
 お店の存在を知ってからは気になりながらも、ぐずぐずしていました。そのうち、数日間カレーをする!というのを知って、とうとう行く気になったのでした。

 それと実は、さっき魚見桜と言いましたが、日出町豊岡の魚見桜のすぐ近くでもあったのです。
 どこよりも早く咲くその老木の桜を、私はいつも見逃すまいとしていたのでした。
 カレーと魚見桜が重なる。これは、今行かなくては。
 
 ぐずぐずしていたのは、どんなところか不安だったからなのですが、それなのに、お店に入ったら私はカウンターへ向かいました。
 内心ためらいもしたけれど、お店の雰囲気がそうさせたのだと思います。
 
 カウンター席にいたほかの(陽気な)女性たちと、カウンターの中の(陽気な)店主らしい人とおしゃべりをしながら、インドでヨガの修行をしてきたという男性の作ったカレーを食べました。なんかもう、食べるのとおしゃべりをするのに、忙しかった。

 そのあと、回数を重ねるごとに、(はい、なぜか、それからときどき行くようになったんです)どこでもそうかもしれませんが、私は、kamenosのカウンター席になじんでしまいました。
 
 最初よじのぼったそのカウンター席は、よじのぼったと言いたいくらい、ちょっと高くて、ちょっと緊張する椅子でした。あ、だいたいがお洒落なお店なのです。素敵というか、はい、とても素敵な。そうなんです、デザインが素敵。空間が素敵。そう、言い忘れるところでした、とても素敵なお店なんです。けれど今では、素敵なお店に対して必要な気合がないような時も、疲れた時も、泣きそうな時も、行ってます。

 豊後豊岡駅の前の道を北へ、途中から坂になりますがぐんぐん上って、まずは魚見桜の看板を目指して、でも魚見桜の方へは行かず道なりにさらに上っていると、そのうち左手にkamenosの看板が出てきます。あとはそれにしたがって進み、ありの巣の一番奥のお部屋に到着、という感じでカメノスに着きます。

 この建物です。
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 この扉をあけて。
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 窓の外の竹林の向こうには海が見えます。

 そうなんです、海が見えるのです。それが大事、私には。
 しかも竹林と海の組み合わせが美しい。

 室内のお話しはあとにして、そのまままっすぐ行って反対側のドアをあけると、カメノスの森に出ます。
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 私は、海を見るとどこかにつながっているのだという気分になるし、あの青を見るとなぜか元気になれるので、とにかく海が好きでした。
 それとは反対に、樹のあるところに来ると、ここにいるという気持ちになって落ち着きます。ずっと海ばかり求めていたけれど、樹木はあって当たり前の存在だったのかもしれないと最近は思います。
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 建物の中に戻ります。
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 ここのランチの定番は豊後高田のhibinoパンのパニーニです。最近は新しいフレンチシェフによる季節のキッシュもあったりして、実は私、これがとても嬉しい。
 オーナーは材料には気を配っていて、日出ポークや、日出産のお野菜を作うということを大事にしているようです。使うようにしているというよりも、日出や大分県産のもので作る、そもそもそこから始まっているようです。ほかのスタッフによるスイーツもあったり、日々変化するkamenosを見ていると楽しくなります。その創造性を見ていると、自分にもなにか可能性があるような気がしてくるのです。もうひとつ定番でMINNA FOODのケーキもあって、コーヒーは……そう、

 そうでした、大事なこと。
 コーヒー豆は、塚原高原の珈琲木馬のもの。
 オーナーが、ハンドドリップでいれます。

 kamenosでふしぎなのは、行くと必ず、初めて会うだれかとおしゃべりするということ。いつも未知の何かが待っているようでおもしろいです。

 アップライトピアノがあって、音楽の催しや、ものづくり、読書会、お料理教室などもひらかれていて、人が集まってくる場所です。そしてなにより、そこに行けばいつもkamenosのオーナーと、kamenosのひとびとがいるんです。それが嬉しい。そういうところです、kamenos。

 いつもはここにカウンター椅子が並べられています。
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 これはイベントの時の写真。なぜかあまり写真を撮っていません。おしゃべりしているからかな。
 
 ◆http://kameyastyle.com/
 kamenosの日々の情報はFBに詳しく掲載されています。
  営業日は木、金、土の11時半~17時まで
  電話050-5318-0434
# by wannotomarigi | 2018-05-02 21:28 | 題名のないシリーズ

ベランダひまわり畑計画


 ベランダにひまわり畑を作る計画、進行中です。

 きっかけは映画でした。
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『 Elvis and Anabelle 』という映画です。
 
 ひまわりがエルビスの命を救い、エルビスがアナベルを救います。
 ひまわりっていいなあ。

 ひまわり畑って、夏の終わりが近づくと見に行きたくなるのだけど、なぜかいつも急などしゃぶりや、前日の雨で、うなだれたひまわりを見て帰っていました。それも、楽しい思い出なのだけど。

 こんどの夏は、自分で育てたい!

 ひまわりを育てるのは、八歳の夏休み以来のはず。
 あの夏のひまわりはすばらしかった。太い幹の上に、私の頭より高いところで大きないちりんを咲かせ、そのあとには、ひまわりの顔じゅうがタネになりました。八歳の私にはそんなふうに見えたのです。
 その夏休みは、工作の宿題に、ひまわりをモチーフにして、紙粘土で花瓶を作りました。ひまわりの花びらは、少し立体になるように作って、濃い黄色の絵具でぬって、花びらのすじも描き入れました。八歳の私は、いい色になったと思いました。ひまわりらしくなった、と満足したのを覚えています。
 担任の先生がほめてくれたので、三月の終業式の日に手に持っていたひまわりの花瓶を先生に渡しました。先生は、驚いた顔になりました。たぶんあれは困惑していたのだと思う。生徒の作品をもらっても困りますよね。今だったら、もう一度自分の手に、花瓶を受け取って帰るということも出来たと思うけど、八歳の私に、そういう術はなかったのでした。
 
 ひまわりの種のことを考えていたら、出合いました、ひまわりの種に。
 これはミニひまわりの種。
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 よく知っているひまわりの種がそのまま小さくなってる!

 私のひまわり畑はミニひまわりにしよう。そう思っていました。ベランダだから、それが常識というもの。
 だけどそのあとに、インターネット上で、好きだなあと思うひまわりの写真に出合ってしまいました。元をたどると、それは、「はるかのひまわり絆プロジェクト」のひまわりでした。
 
 はるかちゃんは、平成7年1月17日の神戸の地震で亡くなりました。地震が起きてから7時間経って、がれきの下から発見されたのだそうです。その半年後、その場所で無数のひまわりが咲いたのだそうです。はるかちゃんが可愛がっていたお隣の家のハムスターのエサのひまわりの種が芽を出したものでした。
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 私も、はるかちゃんのひまわりを育てたいと思いました。ベランダで大きなひまわりを育てるのは大変かもしれないけど、なんとか工夫して、大事に育てたい、と思いました。プロジェクトに申し込むと、すぐに種が届きました。
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 種を蒔いて八日後、ひまわりのふたばが土から顔を出しました。
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 偶然なのだけど、あの大きなひまわりの咲いた八歳の夏は、私の人生のハイライトともいうべき(笑)、有意義で、楽しい夏でした。それから、長い年月が経ち、いろんなことが起こり、人生を休みたくなる日もたくさんありました。けれど、ふたたびひまわりに会ったような気がする今年、もう一度がんばらなくてはと思っています。第二次ひまわり元年です(笑)。
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# by wannotomarigi | 2018-04-19 20:40 | こんなまいにち

春の雪

 きのうは立春でした。
 もう春です。
 
 冬至をすぎてからは、空も明るくなって来ました。
 寒くても、やっぱりもう、春です。

 春いちにちめのきのうは、にちようびでした。
 おそく起きて窓から外を見ると、思いがけず雪!
 
 公園のベンチの雪は、溶けてゆくところでした。
 今は子どもたちからも忘れられて、秋には金色の波のようだったイヌッコログサも枯れた公園。
 だけど、わたしがいつも楽しんで眺めているのです。

 いつもふしぎに思います。
 雪の日は、そんなに寒くありません。
 
 今日の夕方からまた、雪が降り始めました。
 見る見るうちに辺りが白くなりました。
 
 こんどは、積もるかもしれない!
 実はまだ、心ゆくまで雪を楽しんでいません。
 
 今は、こんな感じです。
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 植木鉢のクロッカスです。
 いつも、春先いちばんに咲きます。
 
 
# by wannotomarigi | 2018-02-05 19:22 | こんなまいにち
 一年ぶりにこのブログに戻ってきました。やっぱり、ここがいい。
 
 湾の森ってどういう意味かって訊かれたことがあります。
 ここが湾内であること、海の見えないところには住めそうにないこと、自分の家を森だと思っていること(笑)から、こんな名前になりました。
 と、これはあとづけの理由かもしれません。決めた時のことをよく覚えていないんです。変なのって自分で思ったのは覚えているけれど。とりあえずのその呼び方が、なんだかすっかり定着してしまったのです。
 
 さて!
 ことしのお正月、コーヒーを求めて県の南へ出かけました。そこで一番に出会ったのは、木犀の絵と、この本でした。絵のことは、またいつかうまく言葉に出せるようになってからお話ししたいと思います。
 
『曲がり角のその先に』
 好きな人は見てすぐわかる、この言葉。
『曲がり角のその先に』~新年のごあいさつ_c0097620_23215095.jpg

 著者村岡花子さんは、『赤毛のアン』の訳者として有名ですが、これは、物語の中のアンの言葉です。曲がり角は、人生の曲がり角のこと。

 曲がり角のその先に。
 この言葉は、希望を持ってすすもうという気持ちを私に思い出させます。

 アンは、一般的には夢見る少女として知られているのではないかと思います。けれど、その人生にはいろんなことが起こります。悲しいことも、たくさんあったんです。子どもの頃には、ただ愉快なところだけを好んで読んでいましたが、アンの生き方は、著者ルーシー・モンゴメリの夢だったのかもしれないと、今は思います。私も、太陽が昇った回数分だけ、年をとったんでしょうねー。

 この本をみつけたのは、佐伯市の根木靑紅堂という書店でした。
 県南だからなのか、空も空気も明るくて、根木靑紅堂も外の明るさそのままの空間でした。電器がたくさんついてるとかじゃなくってー、なんだか明るい雰囲気なのです。やさしい陽気という感じかな。
 ふしぎなのは本。どれも手に取ってみたくなるんです。本が魅力的に見える書店。ふだんは興味を持たない分野の本も手に取ってみたくなるんです。
 もちろん村岡花子さんにはずっと興味を持っていましたが、この本も、ここだから出合ったのだろうと思いました。
 
 それにしても、『曲がり角のその先に』という言葉。
 おみくじほどに、ことしを占っている言葉のように思えます。期待と希望とを持って、すすみたいと思います。
# by wannotomarigi | 2018-02-04 23:30