せみ

 おとといのこと。
 ごくごく近くで、ジジッという声。はじめは、なにかに熱中していたもんだから(なんだったかは忘れたけど)しらんふりしてたけど、二度三度と聴こえてくるその声。急に、もしかしてこれから鳴く練習なのかも、と興味を覚えて、窓を開けて探しました。いました。ごくごく近くの柵につかまっているセミ。見ていると、ときどき、ジジっと言います。ああ、これから騒がしく鳴きはじめるんだ!ドキドキというよりビクビクしながらじっと見ていました。そうしたら、とつぜん、ボトッ!と音を立てて落っこちてしまったのです。これから鳴く練習なのではなくて、最期の声だったのです。体は動かないのに、落ちてもしばらくジジっと言っていました。最後のほうはもう、反射運動のようなものなのかな。

 それからきのうのこと。めずらしくミンミンゼミの声が、遠くから聴こえて来ました。ずいぶんしゃがれた声。思わず真似して、なるべくしゃがれた変な声でみーんみんみんみーん、と練習する変なわたし。地球温暖化と言い始めてから、ミンミンゼミはあまり聴かなくなりました。今、鳴きはじめたってことは、少し秋に向けて涼しくなっているのかな。

 セミが、生まれてからの七年ほどを地中で暮らすのは有名なこと。地面の中は快適なのだそう。次に生まれてるときは、ニンゲンでなくてもいいかな。はじめてそう思った今日!
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Commented by Non at 2014-08-15 09:27 x
何だか哀しい一瞬に立ち会ったんですね。
ちょっと涙がこぼれそうになりました。

うちの猫が時々、セミにじゃれています。
本人、いえ本猫は、遊びのつもりでもセミにとっては命にかかわること。見つけた時は逃がしてあげますが、
これも自然の営みの中のほんの小さなことかもしれない
とは思うのです。
何が幸せで何が不幸なのか…
自分で感じるしかないですね。
Commented by wannotomarigi at 2014-08-22 14:02
Nonさん、こんにちは!

 そうなのです、ちょっと考え込んでしまう瞬間に立ち合ったのでした。いろんなことに大騒ぎして生きている人間と、セミのようにただ命を次につないでそれが終わると死んでいくという(おそらくそうだと思うのですが!)生き方とを比べました。
 動物のすることは人間から見ると残酷のように見えても意味があるんだと思います。ライオンがしまうまを追いかける姿をカメラで追うなら助けてよ、と子どものとき思っていましたけど、大量生産して安く売って安く買って、その上食べ残してしまうよりも、ライオンのほうが絶対正しいとあとからわかりました。……セミの死に接していろいろ連想するわたしでした!
by wannotomarigi | 2014-08-13 21:16 | こんなまいにち | Comments(2)

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